税関にひっかかった時の答え方:【商品価格の確認】3つのパターン

税関でひっかかったら?

ミー哉
ミー哉

税関から価格の確認が必要って連絡がきてしまったんだけどどう答えたらいいの

いろは
いろは

それは心配だね。でも税関からの連絡が価格の確認ならポイントを押さえて回答すればすぐに輸入できるから安心して

いろは
いろは

価格の質問パターンは大きく3つ
パターンに沿って回答すればOK

いろは
いろは

法律に基づいた根拠の提出で一発クリアできるよ
この回答で税金がきまるから損しないように注意して!

税関でひっかかったら2つのルートで連絡が来る

税関でひっかかった場合購入者には2つの経路のどちらかで連絡が入ります。

・税関から直接連絡(簡易書留)
・通関業者から連絡(メール等)

これは通関の方式の違いによるものですが回答理由は同じで大丈夫です。
※通関方式の違いの解説については国際宅配便と国際郵便の通関方法の違いを参考にしてください。

個人輸入/販売用?税関への回答の前提

税関への回答の重要ポイント

個人用途の購入であれば必ず個人用であることを伝える
※回答例-自己消費用として購入

輸入商品は個人で使用するのか/販売用なのかで大きくルールが変わります。個人用途であれば様々な優遇を受けられますのでこの一言を忘れないでください。個人使用についての優遇について知りたい方はこの記事を参考にしてください。

税関が確認したい価格の確認3つのパターン

上記のどちらから連絡が来ても税関が商品の価格について確認をしたい事は変わりません。3つのパターンが考えられますのでパターンごとに解説していきます。

ちなみに国際宅配便で運ばれてきた場合は、価格の確認が必要という時その理由も教えてくれます

しかし国際郵便の場合は簡易書留で”価格が不明の為、通関手続きが出来ません”いうお便りがきますが詳しい理由までは記載されていません。詳しい理由を知りたい場合は税関に問い合わせれば確認ができます。記事を参考に何が理由で止まっているのかを予め予想して聞いてみると回答がしやすくなりますので参考にしてください。

商品価格が低く抑えられている

中国からの輸入に多いアンダーバリュー

いろは
いろは

この場合は商品の購入明細を提出します

税関の視点
・客観的に考えて商品に添付されている明細が明らかに安い

対応方法

購入明細を印字してコピーを提示しましょう。その際自分の名前、商品名、数量、価格が載っている事も確認しておいてください。もし明細がなくメールなどで購入のやり取りをしている場合は購入のやり取りをしている客観的な部分が載った箇所の資料を提示します。

国際郵便の場合はハガキに記載して返信しますが、明細を同封して封書で返信するのが良いでしょう。また一度で確認を終えられるよう商品が靴やアパレルの場合は商品の材質もメモで記載しておくのがお薦めです。

商品の価格が低下と疑われている理由

内容物に対して価格が明らかにおかしい(低い)ケースは中国から商品を購入した場合によく発生するケースです。

これには中国の通関事情が絡んでいます。中国の税関の仕組みは複雑で金額により輸出できる業種に制限などがあります。その為価格を抑えて現地の輸出をクリアできるよう意図的に明細価格を抑えることがあります。またそのような商習慣がある為、値段を抑えた明細(インボイス)を添付するのが購入者の為になると考えている業者もあります。

その明細は場合によっては1/100以下の価格などにされておりそれが税関にひっかかるわけです。これは現地が勝手にやっている事で購入者はコントロールできません。ただし、購入者が指示することは違法ですので注意してください。

内容物と明細が一致しない

内容の不一致①発送手配時の間違い

いろは
いろは

とりあえず一旦購入した商品の明細を印字して提出しましょう

商品と明細が不一致なのは
・商品は正しいが別の明細が付いている
・届いた商品は注文と違うものが来ている

というパターンが考えられます。

税関の視点
・発送手配間違い?
それとも意図的?
 など様々な視点が考えられます

対応方法

基本的には殆どのケースが発送手配時の明細の添付間違いです。自分が購入した明細を送り実際の商品と一致すれば問題なく輸入することが出来ます

先に記載したアンダーバリューの時と同じように明細だけでなくできるだけ詳細なメモも合わせて送るのがお薦めです。

自分が買ったものの明細を送った後、税関や通関業者からやっぱり内容物と違いますと回答が来た場合は注意が必要です。その時は自分が頼んだものでないものが届いている可能性があります。その場合は通販サイトを通じて発送商品を確認しましょう。

内容の不一致②”おまけ”の値段が明細にない

いろは
いろは

”おまけ”理由か値段を調べて伝えます

通販で例えば
・鍋のセットを買ったら”鍋敷き”がおまけでついてきた

といったケースで明細(インボイス)に鍋敷きの表記がない若しくは値段がついていない。というケースが想定できます。

税関の視点
・おまけの値段が知りたい
・おまけはセットで買ったもの?

おまけが本当にただのおまけの場合

いろは
いろは

同じ商品の値段をネットから調べて伝えましょう

自分が買った鍋セットに業者がサービスで鍋敷きを付けてくれたケースだと商品は買っていないので金額の入った明細は持っていないはずです。この場合はネットで同じタイプの商品の画像などを印字しその値段を提示します。

注意点)買っていないおまけであっても関税や消費税の基準の計算がされます。10万円の商品をおまけでつけてもらったら1万円の消費税がかかります。ですので同じ商品が複数の値段で検索できる場合は出来るだけ安い値段を提示しましょう。

おまけでなくセットで購入していた場合

いろは
いろは

セット購入の証拠を提示しましょう

購入時鍋セットとして鍋敷きも込みで支払いをしていた場合は”おまけ”のように同類の商品値段を提示する必要はありませんおそらく購入時に”鍋敷き”もセットで購入したという証拠があると思いますのでそれを提示すればOKです。

例えば購入のWebサイトの画面に”鍋セット”として商品に含まれるもの中に”鍋敷き”が確認できれば大丈夫です。スクリーンショットなどを印字するなどして客観的証拠を提示しましょう。

値段がついていない:プレゼント、手作り品

いろは
いろは

買った商品ではない場合は明細がないので・”同種、同類の商品の価格を提示します
原価から推定して価格を提示する場合もあります

想定されるケースは

・プレゼントをもらった(明細がない)
・手作り品なので(明細がない)

というケースです。このケースも税関から価格の確認連絡がはいります。

税関の視点
・市販品のプレゼント:値段を教えて
・ハンドメイドでも価値を教えて

疑問:買ってないのに価格を提示するの?

商品を買っていないプレゼントやサンプル品の値段については聞かれても困る。という人も多いでしょう。しかし商品を輸入する場合必ず商品の価値を申告しそれを基に税金の計算をするルールがあります。

いろは
いろは

プレゼントの値段を調べるのは失礼な感じもしますが・・
輸入品はプレゼントや手作り品でも税金計算のため値段が必要なんです

ただずれも購入したものでない為、商品の明細がありません
この場合以下のように考えます

市販品の場合

同種、同類の商品の値段を提示します。インターネットで検索して全く同じ種類のものがあればこれを提示します。最安値のもので問題ないと思います。また中古品であれば中古品として取引されている価格を参考にすればよいでしょう。

自作品の場合

市販されていない商品の場合少し厄介で値段を決めるのが難しいです。ハンドメイド品でネット販売されているものであればそれを参考資料として提出すれば大丈夫です。販売されていない手編みのセーター等は素材の材料を下回らない値段をつければ大丈夫です。

税金がもったいなから1円です!と主張しても認定されませんのでご注意ください

いろは
いろは

ルールを守りながら一番お得になる値段をつけましょう

回答の金額で税金が決まる

税関に回答した金額で税金(関税、消費税)が決まる

回答した金額をもとに税金(関税、消費税)が決まります
※明らに嘘の金額の場合はすぐばれます”(-“”-)”

いろは
いろは

税関は沢山の商品を見ているため商品の相場を把握しています
嘘偽りなく申告しましょうね

回答した金額から税金計算がなされます。
とても大雑把な計算方法ですが

輸入関税、消費税の大雑把な計算方法

商品代金X0.6X関税率=関税
商品代金X10%=消費税
関税+消費税=今回の税金

ただし一部の商品を除き運賃を除く商品代金16,666円の場合税金はゼロ
一部商品(革製品(革靴、革のハンドバッグ、ニット衣類等)


関税率(抜粋)
・毛皮製品20%
・食品15%
・衣類10%
・プラスチック、ガラス製品3%
・ゴム、紙、陶器製品0%
など

大体どのくらいの税金がかかるのか参考にしてください。

まとめ

価格の確認でひっかかった時の対応方法

・商品の値段が低く抑えられている
  購入明細を提示する

・内容物と値段が一致しない
  商品の明細を提示する
    ・発送間違いに注意
    ・おまけに注意

・購入していないプレゼント、手作り品
  同種、同類のものの値段を提示する

  原価から値段を推定する

税関のトラブルは予め回避できるといいですよね!
関連記事に税関で止まる理由の記事を書いていますので参考にしてください。
海外通販/個人輸入:税関確認内容と手続き方法【止まる理由がわかります】

税関でひっかかた場合の対処法についての記事を以下のリンクにまとめました。
【商品価格の確認】3つのパターン
【商品の説明】の2つのパターン
【食品衛生法】への回答方法
【ナイフ/刀剣類】の対処方法
【CBDオイル】の対処方法
【美顔器/脱毛器】の対処法
【原産地証明書】の対処法
【ワシントン条約】の対処法
【税関検査】の心構え
【個人使用確認】の回答法と対処法
【コピー商品、偽物】に対する対処法

この記事を書いた人
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いろは

貿易のプロ【通関士】として20年のキャリアがあります。扱ってきた商品は数万件、数千種類以上。法人、個人事業主、個人通販すべて対応可能です。仕事以外で個人的に海外通販も楽しんでいます。最近個人の海外通販(個人輸入、輸出)が激増して色々な質問やトラブルが増えました。このブログでは個人の方が安心して海外通販を楽しめるように、規則、手順、安全なサイト、本物の商品の見つけ方を発信しています。個別の質問も受けてていますのでお問い合わせからメールしてください。匿名可能です。

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