税関にひっかかったらどうなる?【CBDオイル】-任意放棄も視野に-

税関でひっかかったら?

CBD製品が税関でひっかかってしまいました…これらどんな手続きがされますか?

いろは
いろは

CBD製品の輸入審査は厳しいです。税関審査にひっかかると輸入するために税関の求める疑問点をすべてクリアする必要があります。

いろは
いろは

”購入者自身ができることは購入先から”成分””製造過程”の詳細を取り寄せることです。税関の求めるデータがあれば輸入出来ます。

いろは
いろは

取り寄せが難しい場合は商品の放棄を求められることもあります。税関の意図を理解して商品の放棄に応じるか決めることになります。税関の意図と輸入者の責任を理解して適切に回答するようにしたいですね。

CBD製品の輸入審査が厳しい理由

CBD製品の輸入審査はとても厳しい

ご存知の方も多いと思いますがCBD製品の輸入審査は非常に厳格です。

理由は大麻取締法です。CBDには幻覚成分は含まれておらず大麻取締法は関係ありません。しかし大麻草から生成されているため税関のマークは当然厳しくなります※CBDの関連記事はこちら。

いろは
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万が一スルーされたCBD製品に幻覚物質(THC)が入っていて社会的に大きな事件になれば税関の責任問題につながります

ミー哉
ミー哉

だから審査が厳しいにゃ

麻薬成分(THC)の混入事例

2020年輸入商品でCBD製品を専門に扱う健康食品会社の商品から禁止成分(THC)の含有が確認され1000本のCBD製品が回収されました。関係者によると輸入時にTHCが含有されている認識はなく製品化する際「現地工場で一律精製されたCBDを使ったのが原因だった」との事。

法人が扱うCBD製品であっても意図せず麻薬成分が混入した事例です。このような事例がありCBD製品は商品のラベルだけで輸入許可が判断されないことが多々あります。

CBD製品が税関にひっかかると起こる事

CBD製品が税関にひっかかった時起こる事

CBD製品が税関審査でひっかかった場合、一旦税関(又は通関業者)から連絡がはいります。税関/通関業者から連絡が入るのかの違いはこちらの記事を参照。

連絡内容は商品の詳細について確認するという理由です。この時の税関の視点は

税関の視点
この製品には違法成分があるかも?
 ・成分を明らかにしてほしい
 ・確実に合法な根拠を見せてほしい
  →大麻草の茎や種子から抽出された製造工程が知りたい

という視点です。通常のより厳しい視点での確認です。

対応方法①
商品の詳細
情報を取り寄せる

税関は商品の現物を既にみていると思われます。ですのでパッケージに書いてある以上の製品情報を取り寄せる必要があります。特にポイントになるのが成分製法です。購入先とコンタクトを取り製品の製法が載っている説明書をもらえるように確認します。

製品が販売実績豊富なメーカーやそれを扱う小売店であれば提供してくれます。同様の商品が他のルートで輸入されており税関に実績が残っていればそのまま輸入できる可能性が高くなります。

対応方法②
任意放棄する

一般的な商品でなにかの規制にひっかかった場合は返送という方法があります。この方法であれば商品代金の返金を受けられます。

ただCBD製品は麻薬成分のTHCが入っていないことを確認中の製品です。これを海外に返送したり、滅却することは出来ません

返送、滅却が出来ない商品は税関(又は通関業者)から任意放棄についての話をされます。

任意放棄

任意放棄とはこの商品については権利を放棄しますという意思表示です。商品は手に入らず税関権限で廃棄されることになります。

いろは
いろは

個人的にはこの任意放棄は受けておいた方がいいと思います

任意放棄をしなかったらどうなる?

任意放棄する意思を示さない場合この税関は商品を処分することができません。その為商品の成分の分析がされることになります。分析の結果問題なければいいのですが、問題成分がでてしまうと購入者が禁止品を持ちこもうとしていることになります。

つまり

【禁止されている商品を日本に持ち込もうとした】という犯罪の状態が出来上がってしまいます

先の例で紹介しましたが製品情報にはCBDと記載されていて、本人が問題ないと考えている商品にも禁止成分が入っている事例があります。しかもその成分は麻薬成分というのが厄介です。

「成分、製法が提示できないメーカーのCBD製品は何が起こるか分からない」くらいのつもりで考えておきましょう。自分を守る為にCBD製品の取り扱いは慎重にやりたいところです。

いろは
いろは

個人的にはCBD関連商品の個人輸入はお薦めしません

注意)分析にかけられ問題成分が出ない商品であればそのまま輸入することが出来ます。成分分析の為商品は開封一部使用されることになります。

まとめ

CBD製品が税関でひっかかった時の対処法

CBD製品の成分、製法の資料をメーカー(販売者)から取り寄せる
資料がない場合は任意放棄に応じるのが無難

(任意放棄の依頼を放置するのは危険)

CBDオイル以外にも税関トラブルは色々あります。ただ先に規制を知っておけば税関でストップされることは殆どありません。規制をまとめた記事:個人輸入規制のまとめ「税関でひっかかる商品と確認方法」も参考にしてください。

税関にひっかかった時シリーズ
(税関への回答方法を纏めています)
【商品価格の確認】3つのパターン
【商品の説明】の2つのパターン
【食品衛生法】への回答方法
【ナイフ/刀剣類】の対処方法
【CBDオイル】の対処方法
【美顔器/脱毛器】の対処法
【原産地証明書】の対処法
【ワシントン条約】の対処法
【税関検査】の心構え
【個人使用確認】の回答法と対処法
【コピー商品、偽物】に対する対処法

この記事を書いた人
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いろは

貿易のプロ【通関士】として20年のキャリアがあります。扱ってきた商品は数万件、数千種類以上。法人、個人事業主、個人通販すべて対応可能です。仕事以外で個人的に海外通販も楽しんでいます。最近個人の海外通販(個人輸入、輸出)が激増して色々な質問やトラブルが増えました。このブログでは個人の方が安心して海外通販を楽しめるように、規則、手順、安全なサイト、本物の商品の見つけ方を発信しています。個別の質問も受けてていますのでお問い合わせからメールしてください。匿名可能です。

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