今回は海外化粧品の違法転売のお話です
私がこのブログを通じて個人輸入をお薦めする理由の一つは転売品に違法品が多いから。
特に海外コスメは要注意。
本業を通じ
「ルール通り個人輸入を楽しまれている方」
「ルールに則って商売をされている方」
をたくさん見てきました。化粧品の商用輸入では分厚い化粧品販売業許可をチェックし普通の輸入より慎重に確認をします。輸入者はそれ以上に大変な準備をされています。
一方でフリマサイトやECショッピングモールサイトを見ると、明らかに違法出品商品を買わされてしまっている消費者を見かけます。知らずに違法出品してしまっている人もいると思いますが、意図的に出品していると思われるケースも沢山あります。薬機法違反はもちろんですがその中に偽物が入っている事も大問題です。
偽物の多くにはバクテリアが混入するなどの健康被害報告もされています。そういう商品の被害に絶対にあってほしくないと思います。その為には違法出品者から買わないことが重要だと思います。
そこで今回海外コスメの違法転売の実態について調べてみました。
(正直・・疲れました( ´艸`)、でも今のカオスな状態がかなり理解できると思います)
この記事を読めば理解できる事
- なぜ海外コスメの違法転売品が溢れるのか?
- 海外コスメの違法転売の実態
- 海外コスメは個人輸入がお薦めな理由
なぜ海外コスメの違法転売品が溢れるのか
なぜ海外コスメの違法転売品が溢れるのか
・個人輸入であれば免許なく「1品目24個以内”も”」輸入が可能
・個人転売者の知識不足
・商品の競争力が高い(転売の参入障壁高い)
個人輸入であれば免許なく「1品目24個以内”も”」輸入が可能
個人輸入の化粧品の輸入規制は1カテゴリー24個以内まで個人使用に限り輸入できます。例えばリップ、ハンドクリーム、ローション、アイシャドーそれぞれ24個以内なら一度に買えます。また間を置けば同じ商品を購入することも可能です。
ルール上は可能です・・もちろん個人で使う事を前提に輸入されるのですが・・その後転売されるかどうかは完全にはわかりません。
個人輸入出来る数・・多くないですか?
で、中にはこの上限いっぱい購入される方ももちろんいるわけです。これくらいの量を輸入出来ればフリマサイトだけでなく、AMAZON、Qoo10、楽天などマーケットプレイスに出品される程度の在庫量は確保できると思います。
個人の知識不足
単純に個人の知識不足で個人輸入した化粧品や貰った商品を転売してしまうケースもあります。個人購入で「色が気に入らなかった場合」「商品がセットで届いて1つは不要」だから転売しようとなるケースですよね。
海外コスメ=必ず自分で使用、若しくは廃棄
ルールはしっかり守りましょう。
商品の競争力が高い
輸入化粧品を販売するには化粧品販売業許可を取得するなど厳しい条件が必要です。転売への参入障壁が高い(ライバルが少ない)商品です。そんな中個人輸入では上記のようにそれなりの数の商品を輸入出来てしまうのですから転売しようという輩がでてしまうわけです。
海外コスメ違法転売の実態
海外コスメ違法転売の実態
この条件で調べてみた
今海外コスメの違法転売を調べるために以下の条件で確認してみました。
今回調査の条件
The Ordinary通称 ”血みどろピーリング”
”The Ordinary AHA 30% + BHA 2% Peeling Solution”
を日本国内で販売しているかどうか
この商品を選んだ理由は転売が難しい商品だから
この商品を選んだ理由
・The Ordinary製品は日本未上陸の化粧品
・血みどろピーリングは成分効果が強い為日本の薬機法を正攻法でクリアできない製品
その為この商品を手に入れる為には
・海外から個人輸入する
・海外から手荷物で持ち帰る
の2つの方法しかありません。海外化粧品を日本に輸入し在庫とて保持している場合でも「日本の薬機法をクリアした業者から買って転売しています」ということであれば違法ではありません。ただこの商品はその言い訳が出来ない商品なのでこの商品で調べてみました。
オークションサイトの実態
まず初めに国内オークションサイト(ラクマ、ヤフオク、Paypayフリマ、メルカリなど)
国内オークションサイトでの転売実態(2022/7/7現在)
発送 | 販売中 | 販売終了 | |
A社 | 国内 | 43品 | 54品 |
B社 | 国内 | 1品 | 63品 |
C社 | 国内 | 0品 | 3品 |
販売中のものを一つ一つ確認ました。個人、若しくは個人事業主と思われる方の販売で国内発送されていました。ということで違法出品の可能性が非常に高いケースであることがわかりました。
全部違法って・・・
ECショッピングモールサイト(楽天、アマゾン、Qoo10)の実態
ECショッピングサイトでは、海外発送となっていれば並行輸入が成立し問題ない輸入になります。
国内発送は逆に違法出品とになります。
Qoo10
Qoo10で検索すると16店舗の出品が確認できました。
アメリカ発送⇒1店
韓国発送⇒2店
国内発送⇒13店
海外発送3店(個人輸入)
アメリカ、韓国の発送は薬機法クリアですので問題ないですね。
殆どのショップが送料がかかる設定でした。
国内発送13店
問題は国内発送。Qoo10はソートを掛ければ発送地域が一目でわかるのが便利でした。
とてもいい仕組みだと思います。
国内発送の販売者様と以下のようなやり取りをしました。
「国内発送なら薬機法上クリアされている商品だと思うので、問題なければプレゼント用に購入したいのです大丈夫ですか?」
という質問してみました。
返答は・・・
「こちらは並行輸入品になります。売切れましたのですいません」
という返答でした”(-“”-)”
ちょっと意地悪な質問でしたが私の情報の見落としがあるかもしれませんので決めつけず聞いてみようと。根拠を示してくれれば納得です(その時は記事はボツになりますが・・・)が残念でした。
そして回答は中途半端な回答で、しかも売り切れですと締め切られる形になってしまいました。
Amazon
Amazonでは6店舗での出品が確認できました。
アメリカ発送⇒1店
発送地確定できず⇒5店
海外発送1店(個人輸入)
発送情報に#重要#重要#という文字とともにアメリカからの発送であることがアピールされていました。これはGood!わかりやすい!ですね。
国内発送?発送地確定できず5店
残りの5店については商品の発送情報を見る限り国内発送だろうな?と思いましたが意外な答えが返ってきました。
Amazonの2つの出荷パターン
1.販売者と出荷先が同じパターン
2.販売者と出荷先が違うパターン(出荷先Amazon)
販売者と出荷先が同じパターン
1のパターンは販売者の住所が東京になっていたのでその販売者に確認してみました。すると在庫は日本にあるのですぐお届けできますとのこと。ある意味潔い( ´艸`)回答でした。
ですが、薬機法違反です。
販売者と出荷先が違うパターン
2のパターンは販売者と出荷先が違う場合(出荷先がAMAZONとなっている)。これはAMAZON FBAを使った仕組みで商品はAMAZONのどこかの倉庫から発送されます。日本のAMAZON倉庫の場合もあれば海外の倉庫から発送されることもあります。
ちなみに日本から発送されれば違法。海外AMAZON 倉庫から発送する場合はグレー。薬機法では海外の販売者から直送が条件です。FBAの倉庫が海外の”販売者”かどうかは微妙ではないかなと思います(後ほど厚生労働省か都道府県の薬務課に確認します)
このパターンも確認してみました。商品紹介には「並行輸入品」の本物という文言で発送がAMAZONとなっていました。私の確認不足でてっきり日本のAmazonから発送されると思いプレゼント用に購入したいが大丈夫ですか?と確認しました。
すると、海外のAMAZONから発送されるのでプレゼント用としてはやめておいた方がいい。と的確な回答が。なるほど海外からの発送もありか~と反省。
なんで日本から送ると決めつけるのか?とも・・あれ、ちょっと怒ってる??ゴメンなさい。
でもこんなコメントも、時々商品整理の為日本のAMAZON倉庫に送られ送られてそこから発送されることも多々あるとの文言が。これどうですかね?結局国内倉庫に置いて発送ですよね。
因みに商品が売れたのか翌日に出品は検索できなくなっていました。
他のショップすべての確認はしていませんので発送場所は不明ということにしています。
楽天市場
楽天では36店舗での出店が確認できました。
アメリカ発送⇒2店
国内発送?→34店
海外店舗2店⇒個人輸入
海外発送でヒットしたのは2件。しっかりと発送国が記載されていて個人輸入である説明もありました。楽天は基本的に海外発送は注意書きがあり分かりやすいのがいいですね。
国内発送?33店
海外発送と明記されていない商品は33店舗で確認できました。商品の紹介はすべて「カナダ製正規品」と記載がありました。
楽天は海外商品の購入時はしっかりと個人輸入であることが表示されるのでこの33店舗分は国内発送かな~と思いましたがAmazonでのこともあるので念のためショップに確認。
「直輸入で海外から送付されますか?」
と確認しました。回答は
「こちらの商品は先ほど在庫がなくなりましたので取り下げさせていただきます」
とのこと。会話・・かみ合ってないですよね。
私は意図的な回答ずらしと感じました。
海外コスメは個人輸入がお薦めな理由
違反者と偽物が結びつくと想定しましょう
フリマサイトに違法出品の海外化粧品がまだまだたくさんあること。ECショッピングモールにも違法出品が紛れている可能性があること。また違法か合法か非常にわかりづらいパターンも多いことがわかりました。
もちろん薬機法の違法出品の商品が偽物であるというわけでもありません。日本では手に入らない商品が手に入れば消費者としては本物だからいいよね~という感覚かもしれません。
血みどろピーリングが495円?
血みどろピーリングは中国のECショッピングモールサイトで495円の値段として販売されていました。簡単に買えるサイトで日本語で個人輸入も可能です。
これ怪しい!!って思いますよね。中国の偽物化粧品の被害は有名で日本だけでなく韓国でも報道されています。また化粧品だけでなく日本に送られてくる80%の偽物は中国製です。色んな不安要素あるのでこの495円を進んで買う人って少ないと思います。
でも。違法出品で利益を優先する販売者がこれを仕入れて販売したらもうかる!
という発想にたどり着く・・ことはありませんか?
運営側もちゃんと規約に海外化粧品の扱いについて書いています。ですが運営側は一つ一つの商品の監視までは追いつかないでしょう。薬機法の追跡もなかなか難しいです。何せ個人で1種類の化粧品24個まで輸入できます。年間2,3回買えば100個位同じものも買えるかもしれません。家族や友達で買うことも可能でしょう・・
血みどろピーリングは売り切れで在庫がない?心配ないです、偽物には在庫が沢山あります・・・
まさに負のループ
大事な事なので何度も書きますが、違法出品の中には偽物が紛れている可能性があるというのが自分の考えです。ですのでこのブログでは誰から買うのか?を特に重視して記事を書いています。個人輸入では自分自身で信用できるサイトを選んで購入できるのでお薦めしています。
海外通販で偽物に騙されない買い方:サイト特性で安全とコスパが決まる
ちなみにThe Ordinaryの製品を買うなら「ルックファンタスティック」で購入するのがいいと思います。
今回発送地を質問した5つのサイトの評価はどれもそこそこ高い評価でした。商品の販売実績も沢山ありました。でも質問した4つのサイトからは質問内容に真摯に対応いただけず「売切れました」という回答でかわされました。これが何を意味するのかについては推測するしかありません。
ルール通りに販売されているかを調べるのは本当に骨が折れました。
こんなに骨を折らずとも信頼できるサイトから買えばいいだけです。皆さん、ちゃんと本物をルール通り販売しているお店から買ってくださいね!